Mari さん ~ ソリューションアーキテクト
はじめまして、2022 年 9 月にアソシエイト SA として中途入社した Mari です。前職ではスケジューラーなどのグループウェアアプリを開発する会社でインフラ管理を行っていました。その中で AWS 上での環境の運用を行う機会があり、運用が楽になる機能が揃った AWS サービスに魅力を感じていました。前職では 5 年ほど勤め、今後のキャリアを考えたときにより色々な知識をつけられる環境に身を置きたいと思い、AWS への転職を考えました。その中でも SA という仕事は「お客様の課題を解決するための技術支援をする」という役割を持って、様々なお客様のサービス構成をする段階をお手伝いさせていただけるというところに興味を持ちました。
ただ、前職では利用する AWS サービスが限られており AWS を紹介する側になるには知識面で不安があったことや、顧客対応についてはあまり経験がなく対人面でも不安があったことから、アソシエイト SA という数ヶ月間の研修が用意されたポジションに応募しました。研修期間の間には SA としての振る舞いを学ぶための座学、実技(ロールプレイ)、ポジションによっては配属先チームや他チームでの OJT を行います。今は研修期間が半分ほど終わったところですが、AWS 入社前にはわからなかった SA の振る舞いを見ながら、自分がどういったキャリアを歩みたいかを考えられることや、学習に当てられる時間が多く用意されていることがアソシエイト SA のポジションの魅力だと感じています。
なぜ AWS の中で SA というポジションを選んだかというと、AWS を利用した様々なアーキテクチャの検討に参加できるポジションだと考えたからです。「 なな転び八起きのAWS開発日記」という漫画が SA という業種に対しての自分の中でのイメージでした。この漫画の中では AWS を利用してシステム構築する主人公が困ったときに SA が「こんなサービスが使えますよ!」と提案を行っていきます。お客様が新しいサービスを作る段階で関われる楽しそうな仕事だなという印象を持っていました。
また、転職するにあたって AWS への応募は自分の経歴を整理するのにとても役立ったと思います。AWS の採用面接では自分の経験を AWS の社員の行動指針である リーダーシッププリンシプル ( OLP ) に合わせて STAR 形式で答える、行動面接が取り入れられています。この準備は自分の経験の棚卸しになりましたし、STAR 形式を用意しておくことで人に伝わるようなストーリーにしておくことができたと思います。これは他の企業の面接を受けるときにも流用できるのではないかと思います。正直なところ、AWS は力試し的な気持ちで受けていました。とはいえ AWS では OLP に共感していただける方であることをまずは重視しているので、技術的に自信がない場合でも一度受けてみると良いかも知れません。
SA の中でも担当するお客様の業種・業態などによってチーム分けがされており、チームによって多少やることは変わるかと思いますが、一番占める割合が高いのが技術相談会かと思います。AWS を現職で利用しているという方は、SA に技術相談をしたという方もいるのではないでしょうか。AWS では 200 を超える様々なサービスがありますので、最適なサービスを選択するのが難しかったりします。お客様が実現したいことや課題をヒアリングしながら、どんな構成を取るのが良いのかを提案させていただいています。お客様の相談も一般的な 3 層アーキテクチャのアプリケーションやネットワーク関連から IoT、MachineLearning、AI サービスと多岐にわたっているので、キャッチアップしなければいけないことはたくさんあります。
また、ハンズオンや勉強会をお客様に提供することで、社員全体の AWS 技術キャッチアップをするお手伝いもしています。特にこれから AWS を使い始めるというお客さまの場合は、運用メンバーや開発メンバーがどう学習していくかに悩まれる場合もあるので、コンテンツを提供し学習のお手伝いをしていきます。
ブログやハンズオンコンテンツの作成も同様にお客様の学習をサポートしたり、より便利な使い方や新しい機能について情報発信するものです。
イベントの登壇については目的や内容は様々で、AWS で開催している AWS Summit や AWS Builders Online Series などのイベントをはじめ、外部のイベントで AWS についての登壇などがあります。そういったイベントを通して AWS の魅力や使い方について利用者されるお客さまのご理解を深めていただくために実施しています。
「お客様の技術支援」とはこれらの活動すべてでお客さまに対して学習の機会を提供したり、技術的なアドバイスを行ったり、情報提供をしていくことを指していると思っています。相談会やコンテンツ作成、イベント登壇等どこに注力していくかはチーム目標もありますが、各個人の好みやなりたい姿によってある程度自分で決めて進めているように思います。
SA として働くにあたっては、必要な AWS の知識は入社後研修や実務でつけることもできるので、それよりも IT の基礎知識や実際のアプリケーションの運用経験の方が大事なのではないかと思いました。その点では前職でアプリケーションの運用を行ってきたことや、応用情報技術者試験を取得するときに勉強したことが役に立っていると思います。
SA の採用面接では技術面接もあるのですが、そこでも AWS 知識よりも一般的な IT 基礎知識を問われているように思いました。SA には、AWSの使用経験がまったくなく入社されている方もいます。それよりも、「CICD とは」「TCP と UDP の違いは」「3層アーキテクチャの一般的な構成は」等をきちんと理解して自分の言葉で説明できることが大切だったと思います。
子どもがいるので送り迎えの時間に間に合うかというところは転職前も気にしていたところなのですが、リモートワークがメインで勤務時間も融通が効くので、今の所問題なく仕事と子育ての両立ができているかと思います。保育園は送りは夫にお願いし、迎えは私が担当しています。リモートワークであれば延長保育なしでも問題ないのですが、出社する場合には夫に迎えを変わってもらい、延長保育をお願いしています。退勤を17:00と決めているので、それまでにタスクが終わるように調整していますが、研修の発表や OJT 先のタスク準備がで間に合わないと感じたら、子どもが寝た後に仕事をすることもあります。とはいえ基本的には17:00以降は働かないスタンスでやらせていただいています。
現在アソシエイト SA としての研修期間中なので、1日のスケジュールとしては研修課題の準備の時間や勉強に当てる時間が多くなっています。最近は OJT で実際の顧客対応をさせていただく時間もあります。スケジュールについては皆さんそれぞれ柔軟に組んでおり、トレーニングや資格取得のための勉強も業務時間の中に組み込む場合も多いかと思います。
AWS で働く他の社員を見ていても、プライベートを大事にしているように思います。保育園の送迎のために予定のブロックをしている方はよく見かけますね。また、産育休もとりやすいようで、研修期間の間でも育休を取得されているパパ社員もいました。その点では子育てとキャリアの両立は性別に関わらずしやすいのではないかなと思います。もちろんこれは研修期間に限らず研修後も同じように予定の柔軟性はあるようで、私のメンターの方も冬には雪山に引っ越してスノボをするなどリモートワークを生かしたプライベートと仕事の両立をしているようです。
転勤も基本的には希望しない限りほぼないと聞いています。
まず英語については、少なくともアソシエイト SA として働く現時点ではそれほど必要ないと感じています。社内のドキュメントや研修コンテンツなどは英語のものも多いですが、日本向けに発信される情報や、日本の顧客についての対応・情報共有などは日本語で行われています。一方で開発チームとのやり取りをする時など、グローバルなチームとのやり取りをする場合には英語が必要になるという場合もあるようですが、入社時点でそのようなスキルが必要な場合は募集要項に書かれています。
また、外資系だから個人プレーが多くてサポートが受けられないかというと、こちらもそんなことはないと感じました。確かにいろんな情報、仕組みが「セルフサービス」として提供されていて自分でやらなければいけないことはありますが、わからないことがあればメンターや周りの同期、先輩、マネージャーに聞けば驚くほど丁寧に回答してくれます。SA に限らず AWS 全般に優しい人が多いという感想を持っているのですが、OLP の「 Earn Trust (注意深く耳を傾け、率直に話し、誰にでも敬意をもって接する)」という価値観を重視している人が多いからだと聞いています。
まずはアソシエイト SA としての研修期間の間に、転職時に自分が課題として感じていた AWS の幅広い知識を持つことと、顧客対応への自信をつけるというところをクリアしたいと思います。その後は SA の中でいずれかのチームに配属されることとなりますので、その中でお客様から安心して相談していただけるような SA を目指していきたいと思います。
AWS におけるキャリアは、入ったところがすべてなのではなく自分がやりたいことによって自分で作り上げていくことができるものだと感じています。実際別のポジションとして入社して、SA に転向された方もいらっしゃいます。SA の中でもどのタスクにフォーカスしていくかは自分の意志で決められますし、やりたいことがあれば手を上げていけばできるチャンスはあると思います。
同時に私生活も大事にしていきたいので、子どもとの時間は十分に取れるように計画性を持って仕事を進め、周囲の理解を得られるようなコミュニケーションをとっていきたいと思います。